美山かやぶきの里・放水


先週の5月20日(土)に、
京都市の北、若狭湾との間に位置する「美山かやぶきの里」へ。



京都府南丹市美山町の北村は、丹波の山村集落で、
今では数少なくなった茅葺の家が、集落で残っており、
1993年より国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されてるそう。


この里に向かう南丹市内の山間でも、あちこちに茅葺の家は見られたわ。

ただ、形は茅葺の家の屋根型をしてるけど、
茅葺ではなく瓦だったりトタンだったりの家も多かったかな。





私の実家の近所にも、私が幼少時には、トタンで覆われた茅葺の家が残ってたけど、
今はさすがにないなぁ。



名古屋駅前を朝8時半前に出発して、途中トイレ
休憩を挟みつつ、
この村の外に作られた大型駐車場
に着いたのが12時過ぎ

この時既に、観光バスがずら~っと。






でもね、実はこの後、まだまだ引っ切り無しにバスが来て、

この写真の3倍以上、まさに鮨詰め状態になったのよ。

その理由は後程・・・


駐車場からも集落が見えてたわ。




もう少し近くに寄って、パノラマで撮ると、
(画像の右下クリックしてね)




山麓のなだらかな斜面に集落があり、そのうち38棟が茅葺の家だそう。


中には、資料館や民宿やカフェをしてる家もあるけど、
大半が今も普通に暮らしてる民家


上の写真の右端に写ってるちょっと大きめの茅葺の建物が、
駐車場敷地内に建てられた食事処と土産処で、
村内にはそういったものが一切なかった。



ところで、このパノラマの写真、ちょっと引いて脇までぐるっと撮ると、
(こちらも画像の右下クリックしてね)




右脇に人だかり・・・
この位置より後方にも田んぼのあぜ道にも、三脚構えた人・人・人





先程の大量の観光バス
もそうなんだけど、
実はこの日、半年に一度の一斉放水放水銃の放水訓練の日で、それがお目当て

世界遺産の白川郷でも行われてるけど、茅葺は燃えやすいのでねぇ。



その放水は、午後1時半からわずか5分

でも、その姿を撮ろうと、1時間半前いやもっと前から、
この炎天下(この日の現地の最高気温30℃)の中、
場所取りして待ってるのってどうよ・・・熱中症になるわよ。



私は、この里を散策


この日は、放水のため人でごった返してたけど、
普段は、観光地になってるとはいえ、風情のある物静かな村だと思う。









ここの茅葺の家は、「北山型民家」と言われ、
1.入母屋造りで、家の中は田の字の間取り
2.壁、建具は板戸
3.茅葺の屋根には、千木(ちぎ・クロスした木)と雪割り(横棒)が乘る
  千木は「馬のり」、雪割りは「烏どまり」とも呼ばれるそうな。
4.上げ庭と呼ばれる、外より一段高い土間がある


これらの茅葺の家は、江戸時代中期から明治初期に建てられたが、
中は今は現代風に改装されてるそうよ。


昔は中で火を焚いたから燻され、この茅葺が50年持ったそうだけど、
今は15~20年しか持たないとか。


この村の近くに茅場や茅収納庫があり、今の維持に努めてるみたいだけど、
茅葺ではなく瓦に取って代わった家もいくつかあったわ。

しっかし、この急こう配で瓦がずり落ちないのが不思議
どんな造りになってるのかしら
 その方が気になったわ










先程記した放水銃が収納されてるのがこちら
これが村内に59個あるそうよ。





小さいけど、私設で藍染の展示をしてた美術館
日本国内だけでなくインドネシアやオランダの藍染も展示されてたわ。

でも、藍染の品よりも屋根裏に目が行っちゃった~









この屋根裏の造りは、同じ茅葺の白川郷の合掌造りと似てるのだけど、
家の規模が小さい感じ。

合掌造りは、屋根裏で養蚕をしてたせいか、障子窓付きで3階4階とあったし、
1つの家に大家族で住んだから、間取りも大きい家が多いのかな。


それと、ここは家と家の間が狭く、道路も車1台が通れる幅しかない。

白川郷は、棟数も多いけど、除雪のためか間が広く、
集落の中央を縦断するメイン通りには、食堂やお土産やが沢山並んでて、
村が大きいのよ。
(昨年2月に白川郷に行った時の記事はこちら

その点、ここは村がこじんまりしてて、ちょっとあっけにとられちゃったわ。


ここは、茅葺の家の集落というだけでなく、
村の裏手に山林、前には田んぼが広がるという、日本の原風景みたいなところ。

観光として来るのではなく、
もっと普段の静かな時に、素朴さを味わいに来るのがいいのかも。




さて、今回は例外で、メインイベントの放水

残念ながらというか、放水時は村民以外は一斉退去、村外に出よとのこと。


で、いそいそと戻りかけたんだけど、
30℃の炎天下
の中、あの人混みに混じって、
隙間からカメラ
構えるかと思うと考えちゃって、
急遽、山沿いの脇道に変更


正面からではなく斜め横から見ることになるけど、
人も少な目で、何よりも日陰
 穴場的な場所見つけちゃったわ。


では、そこで撮った放水の様子を。

午後1時半にサイレンが響き渡って、しばらくして順次水が上がり始め、
ほどなくして、村全体で水しぶき
が上がってた。

その放水は各自左右に振られたわ。







放水時間は5分とのことだったけど、それより長かったかな。


何か、放水よりもこの
人だかりの方に目が行ったわね。
ヘリコプターも放水10分前からずっと旋回してた。





放水が終わりかけたら、皆さん一斉に撤退

渋滞避けたくて我先にと車
を出してたけど、
私のツアーバス
は出たくても他のバスに阻まれて、しばらくお待ちとなったわ。


それなら土産みたかったなぁ。
集合時間気にして、土産1つも買わずに即行でバスに戻っちゃったよ。


最後に、微笑ましい一場面を





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Comments 12

dicila

No title

すごい日に行きましたね。このような場所があるの知りませんでした。
ポストから始まり、細かな部分も風景にあうように作られているのが素晴らしい。
最後の写真は、誰が水をまいているのかな?鯉のぼりも久しぶりに見た感じです。

日向人

No title

いまだにこのような風景が残っているなんて素晴らしいなぁ~!
でも観光地になって普段の生活の中にこのように観光客が入って来るのは生活し辛くないのかしら?
この放水は見たい気がしますね。
良い場所から撮れて良かった事!ナイス☆

Garden

No title

日本各地には
まだまだ知らない魅力的な地がたくさんあるんですね。
維持するのがたいへんだろうけど 残したい風景です。

雪の白川郷も撮ってみたい。。。

*けい*

No title

こんにちは、一斉放水・放水銃の放水訓練!知りませんでした
これは皆さんが写真を撮りたい気持ちがわかりますね
五箇山の合掌造りもこじんまりしたところでしたが、こちらも同じような感じでしょうか

背景が変わりましたね~薔薇模様!素敵です^^

青々

No title

> dicilaさま
自分の運転で行くには、ちょ~っと距離があって日帰りでは難しく、
バスツアーでとなると、こういう日でもないと、なかなかなくてね。
最後の写真、水を撒いてるのはちゃんと放水銃よ。
写真の左端、小屋の屋根が開いて赤い放水銃が出てるでしょ?
ちなみに、写真右端に茅葺の軒先が写ってて、ここも1件の茅葺のお家なの。
放水の終わり頃で、水の勢いが小さくなったところで、
この鯉のぼりの持ち主であろう、その家のちびっ子少年が遊んでたのよ~

青々

No title

> 日向人さま
保存地区になったのはいいけど、保存と実際の生活と観光の両立に、
村民いろいろ紛糾したみたいで、
保存会を中心に村民が融資して有限会社を立ち上げ、管理行ってるみたい。
雨が降っても困り、幸いの5月晴れだったけど、30℃の真夏日もキツイわ。
ほんと、木陰の場所見つけれて良かったよ。 ナイス!ありがとう

青々

No title

> Gardenさま
日本各地に保存地区ってのはあるけど、ここはほんと昔の田舎、原風景って感じ。
沢山並ぶカメラマンを見ると、Gardenさんならどんな風に撮るかなぁって、
いつも思っちゃう。
私が乘ったツアーバスにも、カメラ愛好家の男性グループが参加してたわ。
雪の白川郷、特にその夜のライトアップ、ぜひぜひ撮ってきて~♪
ナイス!ありがとう

青々

No title

> *けい*さま
白川郷の放水は知ってたけど、ここでもあるとは知らず、
ただここへ行くツアーが無いか探してて、偶然知ったの。
行きのバスの中で、添乗員がたぶんカメラマンが凄い…と話してて、
同じツア―の中に、ご夫婦で参加ではなく、
カメラ愛好家の男性グループがいることに、ようやく気が付いたわ(笑)
五箇山の合掌造りは、むか~し一度訪れただけで裏覚えだけど、
たぶん規模的にはここと似てると思うわ。
背景、バラ柄に替えるの遅いってもんだけど(笑) 先程更に修正加工よ
コメントありがとう、ナイス!もありがとう

qwe991027

No title

こんにちは、茅葺は、煙に燻されることによって50年も長く使用できるようになっているとは知らなかったです。
ガスは利便性は良いけど茅葺の本来の良さが出ないのは残念ですね。

青々

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> qwe991027さま
こんにちは。
囲炉裏の煙(タール)が、茅葺や梁の防虫・防水性を高めてくれて、
昔は一代一回の吹き替えで済んだそう。
ただし、煙が室内に充満しやすく、目を傷めたという欠点もあるそうよ。
なかなか全部がいいという訳にはいかないみたいね。

Jyuri-

No title

ハーイ、
ここずっと行きたいとこなんですーでもなかなかねー
こちらのツアーにも放水するってのってました、でもたくさんの人ですねーヘリまで飛んで人気なんだね
ちなみに白川郷はもっと茅葺きの規模が大きいんですね
そちらも行きたいですねー、引退しないといけないかな。青々さんどちらも行ってうらやましい~~
ナイス✩でした。^^

青々

No title

> Jyuri-さま
ご存じでしたか~
そちらからだと、橋で高速が繋がってるとはいえ、片道4時間+α、
こちらからよりもっとかかるものね。
白川郷は、屋内も見学できる重文指定の大きめの合掌造りもいくつかあって、
棟数も村の面積もここの倍近くあるから、世界遺産にふさわしい規模かもね
引退したら~って言ってると、どんどん年とって行けなくなるわよ。
思い切って、お店お休みにするかその日だけ息子さんに任せるかしては?
ナイス!ありがとう